優越感と劣等感
人は優越感と劣等感を持っている
人はそれぞれ優越感と劣等感を持っています。
例えば、いつも同じ位のテストの点数をとっていたクラスメイトがいるとします。ある時、試験で相手が70点で自分が100点をとったとします。そうするとどうでしょう、相手より自分の点数が良かったと優越感に浸りませんか?
これが反対の場合は、劣等感を感じます。比べることが出来ないほど上にいる人にはそのような感情は抱きませんが、同じレベルの人には優越感や劣等感を感じる事があります。
余りにも強い優越感や劣等感は困りますが、程よい優越感や劣等感は人を成長させます。
話の内容は同じことを言っても、すんなり受け入れられる人と反感を持たれる人っていますよね。反感を持たれるとショックと心が傷ついたことで「どうして?」と思ってしまします。
その時の考え方で、劣等感が残るか成長出来るかが分かれます。「どうせ私なんか…」といじけてしまっては成長が止まってしまいます。
受け入れられた人の話し方や声のトーン、表情などを観察して真似をしてみる。など、自分で努力していくと良い方向に成長出来ると思います。
上手くいったら「よく頑張ったね」「やればできるじゃない!私ってすごい!」と自分を褒める。これは、良い優越感ですね。
強い優越感と劣等感
これはある女性のお話です。
彼女は「私はおしゃべりが大好きなの」といつも言っていました。ですが、内容は人の悪口ばかりです。楽しい話をしていても、いつの間にか悪口の話にすり替えられました。
ある日「どうして悪口ばかり言うの?」と彼女に聞きました。「私はおしゃべりすることが好きなの!悪口ではないわ」彼女は悪口と言う認識が全くなかったのです。
悪口の内容をよく聞いていると、あることが分かりました。彼女は自分の価値観に少しでも合わない人を否定的言葉で見下していました。
人を見下すことで優越感に浸っていたのです。強い優越感は、裏を返せば強い劣等感になります。悪口でしかコミュニケーションが取れず、友人はほとんどいませんでした。家庭生活も上手くいっていないようで、それも原因のひとつかもしれません。
強い優越感は、自分自身を守るために必要だったのかもしれません。
ハラスメント
ハラスメントをする人の中にも強い優越感と劣等感を持っています。会社の上司や先輩で、部下や後輩の小さなミスも許せない人いませんか?
それは、上の人に自分は仕事が出来るとアピールしたいのかもしれません。自分の中に完璧な自分を作り出して、理想と現実がかみ合わずそれを補うために弱い立場の人に当たってしまう。
弱い自分を認めてしまうと負けたように感じてしまう。強い劣等感を持っているため、それを隠そうとして相手を見下して優越感を感じて満足します。常に心は不安定なままです。
このような人たちの親は、幼少の頃から完璧な子どもを望む傾向があります。そのため親の前では、完璧な子どもを演じなければなりません。成績が良く明るくリーダーシップがとれるなど、親が自慢できる子どもです。
完璧な人間なんていません。子どもの頃からの呪縛に囚われて、本当の自分がわからなくなり苦しんでいるのかもしれません。